トピックス

RSS配信

« 女性と漢方 | メイン | 心理カウンセリングと心理療法ってどうちがうの? »

うつは心の風邪?〜うつ前夜〜

2006年05月23日 / 火曜日 / AM 9:40

「うつは心の風邪?」というブログの反響が大きく、もっと詳しく書いて欲しいという要望がありましたので、もうちょっと書き足してみました。

うつになったきっかけは、仕事が忙しかったことだってのはわかってました。一般内科医とホスピス医を兼任していたので、内科病棟の診察が終わってからホスピス病棟にあがるのは20時すぎ。ちょうど食事も済み、付き添いの方も帰られる時間です。この頃から21時の消灯前後が、患者さんが一番不安になる時間帯なので、いつも朝一番と、消灯のひとときをベッドサイドで過ごしていたのです。

でも、内科病棟からはひっきりなしにポケベルで呼ばれ、0時ちかくにうちに帰っても、夜中に電話がかかってくる。こんな生活が続いて、あるとき急にムシャクシャして、自分でも抑えられずに、携帯を投げ捨て、うちの電話を壊してしまったのです。神経がささくれ立ってたような感じでした。
朝はなんとなく疲れが残った感じで、身体も気分も重く、それでも定刻には病院に行ってました。ストレスがたまってちょっとうつ気味という自覚があったから、デパス、リーゼ、メイラックス、ソラナックスという抗不安薬(精神安定剤)やグラマリールやトリプタノールという抗うつ薬、うつに効くといわれる柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方薬などを自分で処方して、服用していました。

だけど、お腹がすいたということを感じられなくなり、食べようとも思いません。栄養ドリンクや電解質ドリンクのような水物とか、甘ったるいお菓子なら食べれるのですが、食事を目の前にすると、急に気分が滅入ってしまうような感じでした。タバコの量も増えました。1日に2〜3箱。吸ってるとなんとなくシャキッとした感じがしますけど、本数が増えると吐き気がしてきました。また、身体も気持ちも疲れているはずなのに、夜はなかなか寝付けず、お酒の量も増えていきました。この頃、よく飲んでいたのがベイリーズっていうカルアミルクみたいな甘いリキュール。真夜中を過ぎて、酔いが回って思考が朦朧とした状態で、倒れるように寝付くんですが、朝早く目が覚めてしまうという生活が繰り返されていました。

そんな頃、在宅で看ていたガンの末期の患者さんが亡くなりました。夜中に何度もお宅へ伺い、家族と一丸になってお世話をして、大勢の家族に見守られながら安らかな最期を迎えられました。「よく頑張ったね、お疲れさま、ありがとう」そんな言葉がフッとこぼれました。同時に自分の中でも何かが終わったんだっていう、充足感とは別の空虚さが広がっていくのを感じていました。告別式の朝、起きようとすると、寒気がして節々が痛い。あれっ?インフルエンザ?予防注射はすませてました。B型かな?と自己判断し、その頃はまだリレンザとかタミフルというインフルエンザの特効薬がなかった頃なので、上司の先生に事情を話し、2〜3日お休みを取らせて頂くことにしました。熱の出た初日はただひたすら、惰眠をむさぼるように丸1日以上寝込んでいました。翌日、ちょっと熱が引いてきて、うちのなかで動けるようになっても、なんだかふわふわして地に足が着いてない感じで、すぐにベッドに倒れ込む状態。でもベッドに横になってるとソワソワして、起きなくちゃ!っていう思いが強くなる。まぁ病み上がりだからそんなもんだろう。何日かすれば元気もでるさ!と、気楽に思おうとしてましたが、激務から解放されてホッとした感じと同時に、この状態でまたやっていけるのだろうか?という不安はありました。

今日から出勤という朝、熱は引いてましたが、なんとなくだるさは残ってました。さぁ!起きよう!と、自分に気合いを入れて起きあがろうとしたものの、あれっ?!という感じで起きあがれません。身体がいうことをきかないのです。あと5分休もう。そうやってだましだまし、なんとか起きようとしましたが、起きあがるとふらふら・ユラユラ。あぁ・・・ダメだ・・・。急に涙が出てきました。ダメになってしまった。仕事に行けない。。。。とりあえず、今日は休ませてもらうことにしました。休んでいいと言われてから、また涙が溢れてきました。どうして涙が出るんだろう?自分が知らないところで、自分の心の中も変調が起きてる。そんな感じがありました。とりあえず安定剤を飲んでみて、ちょっとは気分が落ち着いたような感じなので、明日は病院に行こうと早めにベッドに入りました。

でも翌日もダメでした。目は覚めるけど身体が動かない。さすがに何か異常な状態が起きてる!ってことが実感できました。上司に連絡しようとしても、受話器を取るのもおっくうで、ようやく電話をかけたのはお昼前。どうもうつみたいだ。どうしよう?!クスリは自分で処方できるから、カウンセリングでなんとかならないものか?ネットでいろんなクリニックを検索し、カウンセリングをやってるクリニックに電話をかけました。「初めての方ですか?カウンセリングを受けられたいのですね?カウンセリング希望の方も、最初は先生に診察をしていただいて、それでカウンセリングで大丈夫かどうか判断していただかなくちゃならないんです。」そう言われて診察の予約が取れたのが1週間先でした。あと1週間、こんな状態が続くんだろうか?出口のないトンネルに迷い込んだような、とてつもない不安でじっとしていられませんでした。

つづく・・・・

トラックバックURL

このエッセイのトラックバックURL:
http://www.shinyu-clinic.com/mt/mt-tb.cgi/23

トラックバック一覧

Copyright © 2005-2006 Minami Aoyama Shinyu Clinic. All Rights Reserved.

フッターです。フッターです。