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2006年06月30日 / 金曜日 / AM 9:37
よく耳にする「自律神経失調症」とは、「不定愁訴症候群」とも言われ、全身倦怠感(スッキリしない、疲れやすい)、めまい、頭痛、動悸、下痢など自律神経系の関与が考えられる身体的な症状のことです。
なぜ症状ではなく愁訴と言われるかというと、訴えが主観的で多彩であり、変化しやすく、他覚的・客観的所見に乏しいからなのです。これらの症状は、気分がすぐれない、イライラしたり、気分が落ち込んだり、物忘れをしやすいという精神的な不調として感じられるようになります。ですから内科など一般身体科を受診すると、「どこにも異常がない」「気のせい」と言われ、心療内科に行くように言われることがほとんどですよね。
自律神経には、緊張を高める交感神経と、リラックスに作用する副交感神経の二つがあり、正常の状態ではバランスが取れています。ところがいったんこのバランスが大きく崩れると、体の調整機能がうまく働くなり、自律神経失調症の症状を引き起こすことになります。このような自律神経のバランスの乱れを引き起こす一番大きな原因は、ストレスだと言われています。ということは、自律神経失調症とは、ストレスに対する体の警告反応といえるかもしれません。
女性、特に働く女性では、男性中心の社会の中での評価や仕事場の人間関係、あるいは仕事と家庭の両立がストレスの原因であることが多いようです。また専業主婦も、家事や育児に追われて自分の時間が取れずに、ストレスがたまりやすい状態にあるといえます。さらに女性は、ストレスにより女性ホルモンのアンバランスを伴いやすく、月経不順あるいは更年期障害様の症状として表れることが多いのです。
先日、実際にあったことなのですが、疲れやすい、やる気が出ない、月経不順、月経困難で心療内科を受診した患者さんが、抗うつ剤を処方されたけどよくならないということでクリニックを受診されました。たしかに精神的な訴えだけ聞くと、プチ鬱っぽいのですが、抗うつ剤で月経不順や月経困難は改善しないでしょう?それにこういう場合、表面に現れている症状だけを取り除こうとすると、シンドローム・シフト(症候移動:精神症状や身体症状が別の精神症状や身体症状に移動する)が起きるのです。
たとえば、別の患者さんですが、食欲不振、動悸、疲れやすさを訴えられていた患者さんが、いろんな薬をもらったり、通院先を変えたりしてその症状は少しずつ改善してきましたが、不眠や気持ちの落ち込み、頭痛、喉の閉塞感、耳鳴り、めまいなど、症状が次々に変化し、まさに症状のデパート状態。症状のモグラたたきみたいですよね。これもストレスに対する根本的な取り組みをせずに、対症療法に終始した結果なのです。
ではどうストレスと向き合えばよいのでしょう。一般に気分転換、休養、適度な運動ということが言われています。でもこの忙しい日常生活の中で、どれだけの人がこのストレス緩和法が出来るのでしょうか。逆に、これらが出来る時間のある人はストレスとは無縁の人だと思います。
そうは言っても、生きていかなくちゃいけませんから、なんとかしなくてはなりません。エステやジム、あるいは休日の遠出という時間をかけずにストレスを緩和する方法はあるのでしょうか?次回は、私がやっているストレス緩和法をご紹介します。
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