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2006年08月07日 / 月曜日 / AM 8:38
マサチューセッツ大学医学部のジョン・カバットジン教授は、テーラワーダ系仏教と禅をベースにして『ストレス・リダクション&リラクゼーション・プログラム』という、マインドフルネスを重視した身体感覚への気づき(ボディ・スキャン)、瞑想、ヨーガ的な身体運動を組み合わせたプログラムを開発されています。
バイオテクノロジー企業の従業員に8週間、このプログラムを行った後、インフルエンザ・ワクチンを接種して抗体反応を調べたところ、瞑想訓練を受けた従業員は、対照となった従業員よりも強力な免疫システム反応を示したという結果が出たそうです。
自覚とか気づきということに目を向けることが、ストレスとうまく付き合う方法、ストレスをストレスでなくす方法ですってことで、4回にわけてブログに書きました。
カバットジン教授らの方法は、ブログで書いた自覚や気づきを生み出す「マインドフルネス(注意を払うこと)」と「アクセプタンス(判断せずに受け入れること)」へのゆるやかな解放が、ストレスの緩和のみならず、生体防御反応としての免疫能(自己治癒力)の働きを強化することに注目されています。これらは南青山心友クリニックとセラピールーム游の基本的なコンセプトと同じで、世界でも有名な施設でも行われていることに心強い味方を得たような気がしました。
先入観(スイスの精神科医ロラント・クーンのいう「パラダイム」という概念=理論的な信念を含む)によって固定化された私たちの注意や知覚が、目の前の現実と乖離してしまうと不適応につながります。
本来であれば、これまでの私たちの現実から予想も出来なかった体験をすることは、自己の変容と再生のきっかけとなるはずなのですが、固定観念があることで、予想も出来なかった事柄は、日常を脅かし、こころの傷となってしまうのです。これがいわゆるストレス反応。
一つイメージしてください。
自分の中にある「悪い」考えや「よくない」感情(たとえば心配や不安、あるいは憎しみなど)、「イヤな」記憶。それらの対戦相手としての「良い」チーム(信念や理想や自信など)を想定してみてください。
この2つの戦いが、たとえば将棋やチェスのようなものだと想像してください。サッカー・チームとイメージしても構いません。どちらを勝たせたいですか?
何としても相手チームには勝たなければならないと思いますよね。
ほとんどの人は「良い」チームを応援して「悪い」チームを打ち負かし勝利を手にしようとしますね。
この例を挙げて、「あなたはどこにいますか?ゴールキーパーですか?それともミッドフィルダーですか?」といろんな人に聞いてみると、ほとんどの人は「監督です」とおっしゃいます。「じゃあ、相手チームの監督は誰ですか?」とお聞きすると、しばらく考えた後「自分です」という答えが返ってきます。
その通りですよね。
自分自身が自分自身の敵なんだけど、敵も味方も、実は自分自身の一部なのです。この戦いは永遠に続きます。自分という存在がなくならない限り。。。
こういうストレスに直面したとき、ストレスという刺激が反応を起こすのではなく、ストレスに対する理解の仕方が反応を規定しているのです。そして多くの人は、イヤだと感じる自分の気持ちをコントロールしようとします。だけど多くの場合、これは失敗に終わります。今度は、こんなことをイメージしてみてください。
酸っぱいレモン、輪切りになったレモンを口の中に入れてかんだ瞬間。目を閉じて前身がレモンになったような、青臭さと同時に広がるあの酸っぱさ。あるいはアツアツのご飯と梅干し。ほっぺたの内側がキュッとなって思わず口の中に唾があふれてきます。。。。
さぁ、ここでそのイメージを想像するのをやめてみてください。。。。
どうですか、イメージを完全に追い払うことが出来て、唾が止まりましたか?
身体感覚や感情、思考、記憶と接触することを強制的に回避しようとすることは、逆にそのイメージを強め、その考えにとらわれてしまうのです。これが「不安」なのです。まして身体の反応はすぐには止まらない。
上記の「良い」チームと「悪い」チームの戦い、実は「自分」というのはそのチームメンバーや監督ではないんです。ゲームが展開されているフィールドだったり、将棋やチェスの盤なのです。だからゲームや戦いが続いていても構わない。TVゲームで、どちらが勝ってもゲーム機自体は壊れないでしょう?だって、自分はその戦いの中で生きているわけではないのですから。
こんなふうに、自分自身をがんじがらめに縛っている先入観の結び目が緩むことが、ストレスやうつ状態のような、こころとからだの「問題」からの解放になるんですよ。だから「気分転換」のところで書いたように、やり方を間違うと逆に気分転換をすることでストレスを増強させてることになってしまう。
このような状態の繰り返しが長く続くと、身体の不調だけでなく、精神的な不調を引き起こし、うつ状態や器質的な身体疾患を引き起こすことさえあります。
うつについて、神経科学者であるシドニー大学のマックス・ベネット教授は、「2020年ごろには、人間が抱える最も厄介な症状はうつ病になると言われている。ガンでも心臓病でもなく、うつ病なのだ」とおっしゃっています。
南青山心友クリニックと併設のセラピールーム游(http://www.therapyroom-you.com)では、共同してストレスやうつ状態に対して、各人に応じたこころと身体のケアを実施しています。クスリの助けも必要なときはありますが、基本的には自分の中に眠っている自己治癒力を最大限に発揮すして、うつやストレス状態に戻らなくてすむにはどういう方法があるのか。詳しい内容は少しずつブログで紹介していきますけれども、興味がおありの方はお問い合わせください。
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